全国里親会 内閣府の勧告・研究補助金廃止後のそれから

里親で構成されていない団体が里親会を名乗って里親に迷惑をかけている件

全国里親会 天下り問題と補助金交付まとめと、「ホンモノの里親会は大丈夫か?」な件

 前回と前々回は、全国里親会が天下り団体であること、現在に至るまでの補助金交付の決定プロセスが不明であることを書いた。

天下り団体としての全国里親会及び23年度までの補助金事業とその評価・監視システム - 全国里親会 内閣府の勧告・研究補助金廃止後のそれから

全国里親会問題 研究補助金交付の決定プロセスが不明 - 全国里親会 内閣府の勧告・研究補助金廃止後のそれから

 込み入った書き込みになったので、簡単にまとめる。

1 全国里親会は「国等との関係が強い所管公益法人の類型別法人」として厚生労働省にリストアップされており、それは、「所管公益法人に係る国家公務員OB役職員の在籍状況、権限付与の状況及び国・独法からの支出状況」という資料でも明らかである。

2 全国里親会への補助金は昭和48年度から里親促進費の名目で始まった。平成23年度の厚生労働省のレビューシートでは「事業所管部局による点検評価」、「支出先の選定は妥当か。競争性が確保されているか」「単位あたりコストの削減に努めているか。その水準は妥当か」「受益者との負担関係は妥当であるか」の評価が空欄であった。また、予算監視・効率化チームの所見欄も空白であり、ずさんな評価をしていた。

3 「子ども・子育て新システム」基本制度ワーキングチームおいて、補助金に関する議論があり、里親促進費の支給は平成23年で終了した。その代替として登場したのが、平成24年度以降支給された研究補助金であるが(不祥事で廃止)、研究補助金交付の決定プロセスが納税者に公表されていない。

4 平成24年1月、厚生労働省は、天下り団体である全国里親会が各里親会のピラミッドの頂点に位置する図を発表した。さらに厚生労働省補助金事業を里親委託ガイドラインに組み込むことによって、よどみなく税金が全国里親会に流れるシステムをつくった。

 以上である。全国里親会が各里親会のピラミッド頂点に立つことを各里親会が承知していたとは思えない。ホンモノの里親会は、天下り団体に勝手に上に立たれて、怒っていないのだろうか。来年3月、里親委託ガイドラインから研究事業の項目が消えるか、存続するか、里親と納税者は注視するべきである

 厚生労働省の資料をたどってみると、限られた一握りの人物の名が全国里親会との関わりで繰り返し出てくる。政府の御用的立場にある人間の集まりを指して「〇〇村」というが、「厚労省里親村」ということだろうか。次回以降、そのことについて書いてみたい。

ホンモノの里親会も大丈夫なのだろうか?

 当ブログに情報が寄せられてきている。なかには、「ホンモノの里親会も大丈夫なのだろうか?」と思わざるを得ないものがある。ある里親会の役員が、自分の立場を利用して手に入れた情報を目的外利用したとの情報があった(すでに解決)。目的外利用は補助金だけでない。また、先日辞任した全国里親会の元理事で山梨県の里親会長が、先日開催された全国里親大会に関して全国里親会の事務局長と事務職員を慰労する一方で、大会で追及の声を上げた里親たちを見下すとした思えない発言をインターネットを通じて公開したそうである。山梨県の里親の皆さん、大丈夫ですか?里親会の仕事は志が高くないとできないはずだが?